2026.11.08
在宅医療栄養療法

【いざ学校に行こうと思うと の壁】

「いざ学校に行こうと思うと」逃げたくなる、お腹が痛くなる、と異口同音に言う少年少女たち。
プレッシャーを与えないように、共感的に時間をかけて、どうしてそうなのかな?
苦手なのはなに? 友達? 先生? そもそも大人数が苦手? 匂いが嫌い?
などと聴取するが、一様に首をかしげるばかりで、言語化された返答が得られない。

治療はほぼ全員で、最初は順調。
順当に薬が減り、サプリも減り、クリニックを卒業していく人たちもいる一方で。

半年もする頃には、「いざ学校に行こうと思うと」の壁が立ちはだかるケースも多い。
そうなってみてやはり、その子たちにとっては、発症要因の大部分が、その「いざ学校に行こうと思うと」だったと分かる。
週末や夏休みには調子がいいんだと皆、口々に言う。

その正体はなんなんだろう。

神経発達症的な、あるいは繊細さん(HSP)と表現されるような、気質を背景に、そもそも集団生活に馴染まない人がかなりいるのは、肌感覚として分かる。

神経発達症、特にADHDと腸内環境との関連はかなり強く、もちろんそのアプローチは最初から始めるが、結果として壁が壊れるまでに至るかどうか。

難しいケースも多い。

加えて、デジタル依存の問題があると思われるケースも。
「深夜にオンラインゲーム」、「オンラインには友人がいる」という話は複数回聞いた。

既に依存が固定していると、困難だと感じることが多い。

また敢えて言うが、医療機関が対処すべき疾病と、「甘え」との区別がつきにくいことも多い。

過度に他者に配慮する時代である。

もっと幼少の頃からの、子供への接し方はどうだったのか。
ちゃんと厳しく躾をしたんだろうか。
と思ってしまうケースもある。

あとは。
“学校という場が持つ気”みたいな要因はないだろうか。
職業講話で小学校に年に1-2回はお邪魔している。

少年時代はなんとも思っていなかったが、改めて眺めてみると、特殊な場だなとは思う。
もちろん、悪い意味ではない。

ああいう集団生活が苦手だという人がいても、まあ分からなくはない。

苦手な環境に敢えて身を投じることは、少なくとも治療的にはマイナスである。
環境の方を変えることは通常難しく、個人としてそれを避けるしかない。
「苦手なら、学校じゃなくてもいいんじゃない?」
壁がなかったことにする選択は、果たして本質的な解決となり得るのだろうか?

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